診療科の特徴
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リハビリテーション科とは
信州大学医学部附属病院リハビリテーション科は、2015年9月に病理診断科とともに信州大学病院の33番目の診療科として設立されました。大学病院における高度医療および急性期医療におけるリハビリテーション医療を担当するとともに、新専門医制度において19基本領域のひとつとなったリハビリテーション科の長野県リハビリテーション科専門研修プログラムの基幹施設としての役割も果たしています。
リハビリテーション医療はRehabilitationつまり “re”+“habit”、“もとの状態に戻すこと” を目的とした医療です。米国では第1次世界大戦後の傷病兵に対する医療として始まり、わが国では1940年代に療育として確立されています。海外とは異なり、わが国のリハビリテーション医療は “physical reconstructive medicine” と “rehabilitation medicine” として発展したことが特徴です。
当科の特徴
当科では信州大学医学部附属病院で行われている急性期医療や救急医療においてリハビリテーション医療を提供しています。疾病や外傷の治療を行いつつ、呼吸すること、食事すること、歩行することなどヒトとしての活動の回復をリハビリテーション科医として担当しています。パンデミックが記憶に新しいCOVID-19に対する治療においても、本院第1例目からリハビリテーション診療を担当し、呼吸状態やADLの回復に役割を果たしました。一方、当科では運動器疾患および神経疾患に対してphysical reconstructive medicineを行っています。術前準備、手術、および術後リハビリテーション医療を継続的に担当することで、患者さんの経過を詳細に把握し最適な医療を提供することも当科の特徴です。
さらにロボットなどコンピューター支援医療機器を積極的に導入し、大学病院特有の疾患に対するリハビリテーション医療に使用しています。新しい医療技術は患者さんの回復過程をより効率化できる可能性を含み、これまでにない治療効果の獲得が見込まれます。
リハビリテーション診療は、急性期から回復期、生活期まで患者さんの治療に継続的に関わることが特徴のひとつです。本院においては、高度医療や救急医療において特徴ある診療が行われていますが、手術や薬物治療以外にも身体活動や社会性の回復は患者さんにとって重要です。私たちは診療科と協力し患者さんの生活を支えます。
また、診療から見出した臨床的疑問や問題の解決にも取り組み、大学の使命である新しい知見を発信することにも取り組んでいます。特に整形外科、新生病院、小布施町との共同研究である“おぶせスタディ”からは、運動器や認知機能、フレイルなどに関する新しい知見を見出し、英語論文として報告しています。
ひとりひとりの患者さんに貢献しつつ、新しい知見を信大病院から発信することが私たちの目的であり使命と考えています。